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痛みやコリの出るしくみ

肩こり
「薬を飲んだり、湿布を貼っているけど・・・」
「なぜ、なかなか取れないの?」
「なぜすぐにもとに戻るの?」


1.「楽な姿勢、同じ動作の繰り返し→骨格のズレ」
 日常生活での楽な立ち方、座り方、お仕事・運動などで同じ動作を繰り返し行う習慣はありませんか? このような習慣を長い間続けると、身体の軸となる構造(骨格)は、身体の一部のみが偏って使われるので次第に歪んでゆきます。
「いつもの”クセ”が危険です!」
いつものクセピクト画像

2.「湿布や薬でおさまる痛み→筋肉の張り、コリ」
 骨格にほんの少しのズレができても、人間の身体は異常に気がつき元の状態に戻そうとする性質「恒常性」があります。 
 
身体は骨を元の位置に戻そうとするために筋肉ががんばり緊張します。筋肉は緊張すると縮んで太く硬くなります。これがいわゆるコリ、張りで、痛みやくすぐったさなど感覚の異常をともなう場合があります。

痛みなどの軽い知覚異常は薬や湿布で一時的にとれるので、異常を見逃す場合があります。この段階で気がつき、お手入れをするとともに、日常生活での姿勢に気をつけることがとても大切です。

次ぎに関節(骨と骨のつなぎ目)のズレから、皮膚の知覚感覚の異常や筋肉の張り、痛みが起きてくるメカニズムを股関節を分かりやすい例として説明します。関節は股関節だけでなく、小さな手や足の指にもありますから、腕や脚、肩や首にも同じ現象が起きていることが分かります。


「なぜだか下半身ばかり、気になりませんか?」
下半身の張り
 特におしりの付け根にある股関節は最も身体の中で大きな関節の一つです。日々の生活の中での座り方、立ち方、歩き方などの悪いクセ、スポーツなどでの過度な負荷、出産時の骨盤の歪み、先天的な奇形(球蓋不全など)などにより、おしりやふとももの筋肉の張力バランスが崩れて、股関節自体の動きずらさや筋肉の張りが続き下半身ばかりが張ったり、むくんでいる方が多くみられます。

 また、下半身の脚に問題が出てくると上半身の腕にも同様の問題が起きてくるなど身体は相互に連関してバランスを取っていることが分かってきます。脚から腕、腕から脚、首から腰、腰から首のように身体の各部の関節、筋肉に同様の問題がみられる場合があります。

 お客様でもPC(パソコン)操作などのお仕事をされている方では「わたし、別に走って鍛えているわけじゃないのに、なぜか両脚がパンパンに張っている感じがするんです。」と訴えられる方はそういう傾向が見られることが多いのです。


3.「動きにくさ→関節周囲の痛み、しびれ、むくみ」
 
 骨格が歪んだ状態が長く続くと、関節(骨と骨のつなぎ目)周囲の組織、靱帯(じんたい)や腱(けん)もそれ以上ずれないように組織が固く変化してきます。関節の周りが固くなると関節の役割「なめらかに動く(曲がる・ねじる等)」をすることができなくなります。いわゆる可動域の減少です。
 
関節の周囲には、栄養や老廃物を流すための血管、筋肉をなめらかに動かすための神経が通っています。固く変化した組織の血管や神経が筋肉やずれた関節に圧迫されるとシビれたり、血液の循環が悪くなり、さらに栄養や老廃物が流れないためにむくんだり、冷えが起こります。組織が傷ついた時に作られるプロスタグランジンなどの痛みの生理活性物質は、炎症や傷に栄養や酸素が十分に供給されて修復するにつれて血液によって回収分解されます。血液が流れにくいことで老廃物やこれらの痛みの物質が滞留することが、必要以上に痛みが長く続いてしまっているともいえるわけです。

 よく「ちょっと動くと痛くなくなるんだけどね。動き始めなんかが辛い。」と仰る方がいらっしゃいます。これは、動くことで、関節、筋肉内に血液(酸素、栄養)体液が循環して老廃物や痛みの物質が取り除かれて痛みが軽減されているのですが、動きをやめてしまうと骨格の歪みや筋肉のこわばりや癒着はそのままですから、また痛みがぶり返すわけです。このようなときに、「もっと運動をしたり歩いたりすれば、よくなりますか?」と聞かれることがあるのですが、歪みをそのままにしてさらに運動をし過ぎると、関節や筋肉を痛めることがありますので、まずは、筋肉をゆるめて、関節の並びを整えるなど身体のお手入れを先にすることが大切です。運動(スポーツや体操)することは「身体を使うこと(使わせていただく)」であって「身体をお手入れすること」ではないのです。
運動、体操、鍛錬(エクササイズ、トレーニング)≠お手入れ(ケア、コンディショニング)

 また、骨格が歪むことにより内臓も圧迫された状態になると同時に神経の伝達がうまくいかなくなるため、臓器の働きが鈍くなり、メンテナンスがされにくくなります。さらに血流が鈍くなることにより酸素不足になり各臓器の働きがダウンするため、身体が熱を生み出せずになり冷えて、代謝が落ちて太りやすくなります。


「むくみ、冷え、痩せないは悪循環の連鎖です。」
バンザイ アレ?

4.「歩けない・動けない→鋭い痛み・炎症・変形」
 
 骨は重力がかかり、刺激が入ることにより破壊と成長が進みます。骨格がずれた状態が長く続くと、骨は正しく重力を受けれなくなるため、それ以上骨格が悪い状態にずれないように骨自体が変形をはじめます。
 
 お年寄りで腰が曲がった方、膝が外側に大きく変形した状態(変形性膝関節症)などは、最終的に身体を守るために生体が骨を変形させた状態です。この状態になってしまうと、徒手療法、整体などで痛みを軽くしたり、可動域を増すことはある程度可能ですが、もとの状態の形にするには、手術などの形成手術以外は難しくなります。
 
 このような最終的な状態にならないためにも、日々のお手入れや日常の動作、姿勢に気をつけることが大切になります。


「自分で自由に動けることが最大の財産です。」
変形したお身体


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