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こんばんは。

埼玉県草加市稲荷の和久屋おひさま整体院です。

ほぼ一か月ぶりのブログです。

ちょっとさぼりすぎましたかね。






この3か月、お客様も自分も普段通りでない状況に

どう適応していいのかわからないで軽いパニック状態だったと思います。

それもだいぶ状況を把握して異常は事態はそれなりにどう生活していくのかに

少しづつ慣れて落ち着いてきたように感じます。







ここ数年、自分で食べたアボカドの種を芽吹かせるのが趣味になっています。

前は暖かくなる春から夏に水につけていたのですが、なんか秋から冬を越して芽吹かせ

た方がうまくいくような気がして年に5~10個ぐらい試してみて芽吹いたものは鉢植えに

して、望まれればお客様にお譲りしています。





始めた頃に芽吹かせて4年くらいの木2鉢が僕の部屋にあります。

一鉢は、一度枯れかけたので、夏の間に外に出して置いたら息を吹き返したもの、

もう一鉢は、鉄瓶の水を与えたために葉はたくさん出すもののすぐに直ぐに萎れて

茎がねじれたために添え木を差しているものです。

復活した木は、幹も1cmを超えるくらいに太くなり、葉も青々として丈も50cmくらいにな

りました。ねじれてしまったちょっと病気のような木は、葉はあるものの幹はねじれて

細いままです。





3月頃でしたか、「この添え木を取ったらだめなのかな~」とふと思いました。

思ったらやってみるのが癖です。

50cmくらいになった木を支えていた添え木を取りました。

二鉢の木はともに同じくらいの高さで、ついている葉の数も同じくらいでした。

ただ幹回りの太さは、添え木をしている方が1cmに満たず、元気な方の8割くらいです。

そのため、添え木を外したとたんに、木の幹が葉の重さに耐えかねて頭を下げて大きく

曲がってしまいました。



「あーやっぱり、添え木をしとかなきゃだめかなー」



そう思ったのですが、そのまま様子を見てみることにしました。

一週間、一か月、二か月たっても、曲がった幹はもとに戻らず、元気な木にもたれるよ

うにしてだいたい半分くらいの高さに頭を下げてしまっていました。



「このままだと曲がったままだから元のように成長していけないかなー」



そう思いつつさらに様子を見ていました。

先週、朝起きて、ごはんを食べて掃除をしに部屋に入ると

添え木を外した木の周りになにかが落ちています。

近づいてよくみると、幹の下の方の大きな葉っぱが5、6枚ぱらぱらと落ちていました。

葉っぱが落ちて幹にかかる重みが軽減されたおかげで

下の方に大きく曲がった幹が復元して、前より少しまっすぐになっていました。

まっすぐになってきた幹には正常に重力が作用するためか、

幹の先端からは新しい葉っぱが芽吹いている様子も見られます。




「あーやっぱり、

 人がよかれと思って、意図したことが植物にとっては余計なことでもともとそのもの

 が持っている生命力の発露の邪魔をしちゃいけないこともあるんだなー。」


と感じました。

僕自身は、まっすぐきれいに育ってくれと願って添え木をしたことが

その木にとってはどうやら余計なことだったのかもしれないということです。







これを自分自身の施術に置き換えてみると

やっぱりよかれと思って、

役に立ちたいと思って、

優しい気持ちを思って

相手(患者さま)を思って

助けてあげたいと思って

もちろん術者のそうした気持ちによって

相手(患者さま)の「治りたい」というスイッチを入れて差し上げることもあるので

一概にそれを否定するわけではないのですが

過度に共鳴共感して寄り添うことで、逆に相手の術者に対しての依存心や依頼心にスイ

ッチを入れてしまい「自ら治る=自然治癒力」の発露を抑えてしま

いかねないということを術者として心の隅にしっかりと置いておくことが大切だという

ことに気がつきました。

操体法では、術者の施術のしすぎ(やりすぎ)を戒めて

「60点」をいうことを肝に銘じさせられます。

(それでもやりすぎてしまう事が多いのですが)

残された40点分は、家に帰ってから、ご本人の身体の力で治っていくことを体感してい

くことで自分の身体への信頼感を取り戻す、貴重な体験へとつながります。



もちろん困った時、苦しい時、行き詰った時に誰かに、何か、助けを求めて行動できる

ことも大切です。ただ、自分の身体については普段から慌てて、誰か、何か(医療、

薬、ワクチン、シップなど)安易に頼るのではなく自分自身の生命力を高めて、自然治

癒力を最大限に発揮できるように普段の生活の中でこころがけてセルフメンテナンスを

していくことが大切だと思います。

そういった意味で痛みは「休みなさい」「生き方を変えなさい」

いう「よき知らせ(福音)、メッセージ」であると僕はとらえています。

(みんな長く痛いのは辛いので嫌なものですが・・・)


操体法では、その考え方の根本(ベース)に

自力自療

(じりきじりょう:人は自ら治るように設計されている。)

息食動想・環境のバランスの重要性

(そくしょくどうそう・かんきょう:すべて自分で行っていることのバランスの崩れか

ら問題の現象は現れる。)

快の感覚・原始感覚の賦活(活性化して取り戻す)

(心地よい、気持ちよさを味わうと生体は治るようにできている。)など

現代の人間が忘れてしまっている、人そのものが生命であり、その奇跡を思い出させる

ための思想がつまっていると僕は解釈しています。