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整体をお断りする時  誰かがなおして(答えを)くれるという思いの癖  自力自療


整体をお断りする時 


誰かがなおして(答えを)くれるという思いの癖 自力自療


猫腰痛


こんばんは、



埼玉県草加市稲荷の和久屋おひさま整体院です。



速いもので四月も今日で終わりです。



昨日は関東地方は久しぶりに雨でした。



こないだの日曜日に市民農園の畑に石灰と肥料をまいたので



この雨で中性化されてエネルギーが入ってちょうどよかったです。



本当は肥料などやらなくてもいいのですが、



やりたがりの家族がいるので僕がやらされるわけです。



自分の意に反して行動することはあんまり結果がよくないのは



整体でもわかっていることなので、



「今年も作物がよくできますように」



とお願いしながらしています。



そうはいいながらも、自分気がつかないうちに



以前のサラリーマン時代の働き方のように



自分がやりたくないことをやらされていることがあったりするので



特にこの仕事を始めてからは



「自分がやりたくない。やってはだめだ。」と感じたときには



言いづらい時もあるのですが、



お客様に正直に「整体をお断りさせていただく」ことがあります。



かといって、



僕もなにも自分の気分でそうするわけではありません。



先日も初めてのお客様がいらっしゃって



問診票を確認させていただいているとき



「僕この世界(TV・放送の業界のようです。)だからさ

 


 いろんなカリスマとかゴッドハンドのところにも行ったことある



よ。でもどこもさ、もう全然でねー」



みたいなことをおっしゃいます。



まあ、そんなことをおっしゃるので。



『来て早々、ハードルあげますねー。嫌な客が来たなー』



とこちらも冗談で返しつつ、施術ベッドに座っていただきます。



(寝させません。)



そのまま座ったまま。




『じゃあ、右振り返って、左肩下げて。



天井をちょっと見上げる感じ』



僕は指示するだけで、少し動きをつけてもらいます。



お客様はちょっと訝しげにですがしたがってくださいます。



『それで、さっきの腰の痛みはどう?』



「あれ?! ちょっと痛くないかも? どうして」



『どうしてだろうね。



 僕は、今まで一度もあなたの身体に触れてないよね。



 あなた自身がただ少し動いただけだよね。』




「・・・・」



この春先の寒暖の差でぎっくり腰の症状がでてきたのですが



お客様は、狐につままれたように元気に車を運転してお帰りになり



ました。(笑)




こんな感じに、



「あそこも、ここもどこ行っても治らない」



なんてドアを開けるなり言い放つ方は



たいていこちらを試しています。



心の内には



「どうせここでもよくしてくれない。なおしてくれないだろう?」



って疑いの目とこれまでの痛み、時間、費用などに対する



怒り恨みがこちらに向けられています。



でも、



そんなの僕にとっては関係ないことなんですね。



なぜなら。



だって、そういう身体に壊したのは僕じゃなくて、



その人本人なんですから。



(まあ、先天的な奇形、障害を持って生まれた方などは



例外ですけどね。)



まずは、



「ああ、僕がこんな身体に壊してしまって申し訳ないな」って



心に思い至らないと変化はでてきません。




そして、もっと悪いことにそういった方の心の奥底には



「どこかの、誰かが、きっとなおしてくれるはず」というような



依頼心、依存心が心に巣くってしまっています。




この僕のお客様も、




1、2人本当に頼りにしていた治療家の方がいたんですね。




でも「その方が引退や亡くならられてしまった。」



そして「どこにも頼るところがなくなって困っていた。」



僕にしたら、



このお二人の治療家の方も療術に対する心得が間違っていた



と思うんですね。



(まあ、先達先輩に対して失礼だとは思いますが)




「自分がいなくなってお客様が困るような療術を



してはいけない。」




「僕らはなおせないし、なおさない」




「なおすのではなくて、本人になおしかたを伝える」




「人間は自らなおせるようにつくられている」



そういったことが



操体法の「自力自療」の根本に教えられている真髄です。




幸いなことにこの方は、身体に変化がすぐに出てきましたし、




若い頃スポーツに親しんでいた方でしたので、




僕の話すことをとてもよく理解して納得してくださった



ようでした。



もう当分お目にかかることはないとは思いますが、



僕が、この方をお断りすることはないと感じています。



10年ちかく療術をさせていただいてきて、



お断りしたのは数人ですかね。



それでも、すぐにお断りするってことはないんですよ。



やっぱりね。お見えになるんですよ。



ガンの末期でもう治療しても回復の見込みがない。とか



難病で痛みがどうしようもない。とか



病院で見放された方ってさまよって困っていらっしゃる方も結構多



いです。




僕の父も進行性のガンで、



手術後、抗がん剤治療、放射線治療の後のケアを



してくれるところなんてなかなかなかったですし、



だから自分でやるしかなかったし。



まあ、父ですから。再発したとか。



痛いとか文句言われても家族ですからね。



訴えられる心配はないですし、




そこんところは安心してやっていましたけど。



お見えになってご本人は隠そうとしていても



やっぱり分かりますもんね。



そうしたらなかなか断れない。



そういった場合はあらかじめ、




病気の再発や悪影響のリスクをご理解いただいた上で




お身体をみさせていただくこともあります。




これまでも難病、自己免疫疾患やガンの方もみてきました。




ガンの手術でストーマーをつけられて整体を受けられなくなっても




ご本人が希望されるので電話だけでもとお話をお聞きし続けて




鬼籍に入られた方もいらっしゃいます。




では、僕がどういった方の療術をお断りするかというと



シンプルです。



一つ目は、



「自分の痛み、辛さ、病気の原因を誰かのせいにする方」



以前は、痛いの辛いのがあって参ってる人って



「自分のことを責める人」が多かったんですね。



「仕事も家庭もなにもかもうまくいかないのは、



自分が悪いからなんです。」




そんな想いの癖がある人は、痛いのも辛いのも我慢して我慢して




ひどくなると本当にうつ病になってしまう方もいらっしゃいます。



そんな方にはね。



『そんなに、自分を責めないで、厳しくしないで、



 楽にしてください。』



と言ったものですが(そう言ってもできない方が大半)



今は、ちょっと様相が変わってきまして、



「この痛いのも辛いのも、何もかも私が悪いんじゃなくて、



 なおしてくれない整形外科、整骨鍼灸院、



 整体師がダメなんだ!」



とこちらに文句を言ってこられる方もいらっしゃるので



閉口します。



なぜなら僕も、その端っこに生かしてもらっていますので。



まあ、どこに行ってもなおらなかったんでしょうね。



その怒りが、僕のところでも吹き出してしまって止まらない方もい



ます。



でもね。



僕にしたら



『元をさかのぼれば、



 そういった痛みや辛さの原因を作ったのは自分でしょ?』



と言いたいんですね。



よくよくお話を聞かせていただいて、



その始まりをさかのぼっていくと



まあ、先天的な奇形や障害、不慮の事故によるものなどではない限



りやっぱり自分で自分の身体を壊していることに気がつかれます。



気がついてくださると



元に戻らないとしてもやっぱり身体はそれなりに回復してきます。



中には、それでもどうしても自分以外に痛みや辛さの原因があると



訴えられる方もいらっしゃいます。



残念ですがそうした場合は



僕は受付をお断りすることにしています。



そして



二つ目は、



「本当に自分の痛み、辛さ、病気を



 自分でなおそうとする気のない方」



これは、人によってちょっとわかりにくい場合があるので




長く通われていても僕のお伝えしていることが伝わっていなくて、




その場の症状(痛みや動きづらさ)が取れるから通ってきてくださ



っている場合もあるので申し訳ないのですが、



病とか痛みがその方にとってメリットになっている場合があるんで



すね。



口では僕に「なおしたいんです。なおりたいんです。」と言ってい



るんですが、実際には心の奥底では「なおりたくない。」そう思っ



ている人です。



だから、僕がいろいろとよくなる術をお伝えしたとしても



口裏を合わせて



「そうですか。先生、それいいですね。こんどやってみます!」



なんて言ってくださるんですが、




実は全然お家でやってくださらない。



そして、また状態が悪くなると僕のところに来て



痛みや辛さがなくなるので



「先生はやっぱりすごいです!



 どこ行ってもだめですけどここだけです!」



なんてほめてくださるので、こちらもいい気持ちになって



すっかり勘違いしてだまされてしまうことがあるので



注意が必要です。



こういった方は、整体を痛み止めや湿布と同じように




都合よく対症療法的に見ておられるので結局よくなりません。



僕的には経営的には通ってくださるのですから、



これほどうれしいことはないのですが、



でも、操体法の「自力自療」、僕の本音に反していることなので



いずれ言いにくいことですが、



施術をお断りすることをお伝えしなければならなくなります。




僕自身が身体のバランスを崩していた時は、



自分が自分の身体をいじめてたなんて気が付かなかったんですね。



でも喘息がひどくなって、漢方のお医者様に通うようになって、



本当に治そうと思ったんですね。



その時から、お酒の飲み方、身体を温めることなどを気をつけ始め



ました。



身体がよくなって喘息が出なくなってきても




体重が減りませんでした。




そうして父ががんになりました。




父と一緒に食事療法をして、野菜や果物をとるようにしたり




玄米、砂糖、塩などに気をつけて、




食べる順番、断食なども勉強しました。




そして体重が15キロ以上減りました。




喘息も10年以上起きなくなり




20年以上悩まされたアレルギー性鼻炎による鼻ずまりもなくなり




『体質って変わるんだ。病気ってなおるんだ』ことを




28歳から約20年かけてその変化を実感して体感してきて




今も継続して身体を大切にするようにしています。




だからお客様が本気なのか、




そうじゃないのかってある程度見抜けちゃうんですね。




「なんか特効薬みたいに。




 即席、即効、簡単にチュッとなおしてくれるんじゃないか?」




みたいな間違った考え方を持ってるとね。



それでも僕もそんなに教条的(カルト的)に厳格に



やってるわけじゃないんですね。




今は、甘いものもたべるし、




月一度くらいは缶ビール一缶くらいは飲むかな。




たまにはスナック菓子、




ジャンクフードにレモンサワーを飲んだりします。



するとね。



翌日すぐに、鼻がぐずぐずするんですね。




『あーやっぱり。僕には油と化学調味料が合わないんだなー。』




って気がつきます。




そしてジャンクは止めます。




『やっぱり、鼻がつまらない方がいいな、幸せー』って思うので、




また生活をもとの状態に戻してあげることができるんですね。




身体が心地よい方が僕にとっては、




ジャンクフードを食べ続けることより大切なことなんです。



身体に悪いとわかっていて摂ってしまうというのであれば、



それはおそらく心の方になにか満たされない気持ちがあるのかなと



僕は感じています。



でも『身体を悪くしているのは、誰でもなく自分なんだな』と



再確認するためにも、たまのこんな息抜きも大切かなと今は思って



ます。



人生正しいいことばかりだと息がつまりますよね。



だからたまに間違ったこと(世に言われる悪いこと)もしてみる



と、やっぱり正しいことをして間違わないことが心地よいことだと



気がつけるのがこの世界で生きていることなんだと僕も気がついて



きたからです。



(正しさは、その時々で変化するという柔軟な思考も大切です。



 たまに間違わなければ、善悪、正邪などに気がつけないのがこの



 二元の世でそれを体験しにこの世に私たちは生まれてくるとも言



 われています。悪や邪を完全に排除しようとしてもそれは不可能



 なことなんです。

 

 

 それに接して自分がどう対応するのかを、試され、生かされてい    


 

 るとも言えます。)








操体法の自力自療は理想です。



理想ってなかなか達成されないことです。



普通の人には、ハードルが高いです。



僕にしても、今はどこの病院に通うわけでもないですが、



たまには、お師匠様のもとで仲間に自分の身体をみていただくこと



もあります。



自分が自分のことを一番よく知っているといわれる方もいらっしゃ



いますが、本来人間は自分のことが自分では、



わかりにくいものです。(鏡を見ないと自分の顔は見られないし、



その顔も本当の自分の顔ではないですね。)



なので自力自療をきわめていってしまうと



どうしても「独り善がり(独善的)」になってしまいます。



そういった意味でも僕は、



相力想療(そうりきそうりょう)



=「お互いに力を合わせて、想い合い、労り合うことでなおる」



ことをお伝えしています。




できれば、断りたくはないんですけどね。



それでもやっぱり、



たまには「ダメは、ダメ」伝えなければならない時もありますね。



今日も読んでいただきありがとうございました。