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人のためじゃなく、自分のためにやってたんだね。(呼吸)

人のためじゃなく、自分のためにやってたんだね。(呼吸)



猫腰痛


こんばんは、



埼玉県草加市稲荷の和久屋おひさま整体院です。



もう春を通り越して



初夏のような陽気になってますね。



寒暖の差が激しい季節なので、



少しづつぎっくり腰や寝違いのような症状のお客様が



お見えになってきました。



お客様には辛い痛いことですが



僕にとっては腕の見せ所、ありがたい限りです。




僕のお伝えしている操体法(そうたいほう)



その思想の根幹に据えられているのは



「自力自療(じりきじりょう)」



=「自分の身体は自分でなおせるようにできてるよ。」




その上で



「息食動想・環境(そくしょくどうそう・かんきょう)」



息=呼吸 息をすること



食=食事 食べること



動=動くこと


(※単純に運動するではない、身体を壊さない動き方をすること)


想=想うこと(いつもの自分の考え方)



環境=自分の身を置く場所を選ぶこと


(家庭、職場、地域コミュニティーなど)



このどれか一つでもバランスを偏って崩れた状態(60点以下)で生



きていたりまた、どれか一つでも完璧を求める(100点、完璧)逆



の意味での偏りが見られると人間の身体は、病的な変化を現わして



(現象化)すると教えられています。



「ホントはすべてがほどほどでちょうどいい。」



(少しくらい痛いぐらいでちょうどいい)んですね。



「まにあってればいい。」




そしてこの



「息食動想・環境(そくしょくどうそう・かんきょう)」は



実は全部



「自分でできること」なんです。



だから操体法は、「自力自療」を教えの元に置いていると僕は感じ



てます。



ただね。



現代人はね。



まじめで、忙しくて、情報過多でね。正解を求めてさまよってるん



ですね。



僕も昔は自分一人で全部を解決しようとして苦労していました。



一人でやるとどうしても独り善がりで自分のことが見えないもんで



すからそういう意味でちょっと僕はその考えを横において



「相力想療(そうりきそうりょう)」



=「誰かと力を合わせて、想いあい、いたわりあうことで元気にな



りましょう。」と



伝えているんですね。



それで屋号は和久屋(わきゅうや)=和(わ)を久(きゅう)する



としてあります。



永遠ではないんだけどできるだけ和を続けられるようにという意味



です。



そして、この息食動想・環境



ふとね。なんでこの順番なんだろうと考えてみたんですね。



そしてね。



やっぱり順番には意味があるようで。



僕も操体法を学んで5年以上が経ちましたが



まあ、全部大切といえば、大切なんですが一番頭においてある息、



呼吸がやっぱり一番大切なんだと最近実感するようになりました。



呼吸ってお母さんのおなかの中にいた時は、



羊水に浸かっているから(肺)呼吸してないんですね。



胎盤を通して、栄養と酸素を十分いただいている。



それが、お母さんのおなか(産道)から生まれ落ちた瞬間から



自分の肺を機能させて、全身で呼吸し始めるわけです。



そして、その呼吸って今生きている人なら、今この瞬間まで



ほとんど(病気とかのアクシデントや潜水などの特殊な運動を除い



て)休んだこと、止まったことがないんです。



これってホントに奇跡的なことなんです。



ほんとそれくらい大事なことなんですけど、



ほとんどの方が当たり前で



その大切さに気がついてはいないんですね。



前、なにかのTV番組で、



沖縄のおばあちゃんのコトバが伝えられていたんですけど。



たぶん、



昔はどこの日本の田舎でもそんなことがお母さん方に伝えられてき



たんでしょう。



「泣かない、赤ちゃんは元気に育たないから。



赤ちゃんは泣きたいときに泣かせてあげなさい。」



僕は、最初「ふーんそうなんだ。」



くらいにしか思っていなかったのですが、



自分がいろいろと呼吸のことを調べていくようになって



「ああーやっぱり昔の人の伝えてきたことには大切なことが残され



 ている」



と得心するようになったのでした。




人間は生まれ落ちてから初めて呼吸を学ぶわけです。



世の中では、腹式呼吸とか胸式呼吸とか○○式呼吸法とかいろいろい



いますけど。



本当は人間は身体の前身の筋肉を使って呼吸しています。



赤ちゃんや、動物の呼吸を見ていると呼吸時に全身が動いているの



がわかります。



その中でも特に肋骨周り、お腹周りの筋肉が中心となって



膨らんだだり縮んだりすることで肺が膨張収縮するので結果、



腹式呼吸、胸式呼吸と便宜的に説明されるにすぎないと僕は考えて



います。



しかも人間は他の動物と異なり、コトバを喋ります。



その能力を授かってしまったおかげで、



本来鼻呼吸であるべき呼吸が



口呼吸になりやすいという欠陥もできたことによって



いろいろな問題が起きているということは様々な識者によっても



指摘されています。




話が少しそれました。



呼吸は自分がこの世に生まれ出てきてから



みなが等しく初めて自分の生命維持のために今の今まで



休まずに続けていることに気がついてほしいと僕は思うのです。



先日、保育士を5年前に辞められたお客様がお見えになりました。



べつにどこが不調というわけでもないのですが、



日常のメンテナンスでお見えになりました。



僕が気になったのは、ちょっと呼吸がいつもより「浅いな」と感じ



たことでした。



施術中にお客様の呼吸に自然に自分の呼吸はシンクロするようにな



っています。



これは、意識的というか、無意識的な能力です。



呼吸を合わせて、次第に僕の呼吸にお客様の呼吸が合っていくのが



理想です。



でもお客様の呼吸が浅すぎたり、速すぎる(急ぎすぎている)場合



は僕の呼吸が逆に引っ張られて、苦しさを感じたりするのです。




「○○さん、ちょっといつもよりなんか急いでるかな?」



「ちゃんと呼吸してる?」



と聞いてみました。



すると



『先生。あんまり声を出さないからかねー。』




「そっか○○さんは、




 お仕事でお歌を小さなお子さんに歌ってたもんね。」




『そうなのよ。嫌でも毎日声を出してたらねー。



 

 今はね、家ではまずいでしょ。


 

 だから散歩の時に人がいないと、



 少し口づさむ感じで歌ってるんだー』




「そっかー。じゃあ、実は歌を歌ってたのは


 

 生徒さんのためだけじゃなくて、



 ○○さん自身のためだったのかもね。」



そんな話をしていました。



歌を歌って大きな声を出すと



強制的に呼吸することになるんですね。




大きな呼吸。深い呼吸をすることでのみ



(ご飯食べたりもあるけど)



人間の自律神経は意識的に整えることができるんですね。



だからこのコロナの状況でも

 

多くの人がカラオケなどに行って声を出したくなるのは



この時世に不謹慎でもなんでもなく



自然の摂理(本能)に従っているわけです。



僕は、下手の横好きで三線を弾いて歌を少し歌いますが、



最初沖縄民謡を歌い始めたときは



その曲のゆっくり加減にへきえきしたものです。



のんべんたらりんとしていて、とても歌の息が続かないんです。



一年、二年、今年三年くらいかな。



ようやくなんとなく、



息切れせずに曲が歌えるようになったものもあります。



そうしてお客様にお伝えしていたことが



自分の中で腑に落ちてきました。



鍛えて腹筋をしているわけでもないのに、



お腹周りの脂肪が落ちました。



筋肉はシックスパックに割れてるわけじゃないですが、



お腹が柔らかくなりました。



そして、声を張らなくても声が通るようになり。



口呼吸でなく鼻呼吸を意識しているので、



喉が痛くなったり、風邪をひくことがなくなり



息が長く、深くなってきました。


操体法の息食動想環境の一番最初におかれている



息:息をすること(呼吸すること)



自分で毎日していることですが



自分で意識して、自分なりに



歌を歌ったり、声を出したり、様々な呼吸を試したりして



究めていくと



本当にそれ(呼吸)が



人のためじゃくて、本当に純粋に



自分のためにやってることなんだと分かってきます。



だから先人は



「息が長いこと」=「長い息(いき)」=「長生き(長寿)」と



言ってるんですね。



今日もお読みいただきありがとうございます。



寒暖の差が激しいので体調に気をつけてくださいね。