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あらかじめよい(悪い)シナリオを書かない

あらかじめよい(悪い)シナリオを書かない



猫腰痛


こんばんは




埼玉県草加市稲荷の和久屋おひさま整体院です。




先週は残暑かと思えば、




秋の梅雨の気配で涼しい日が続いています。




僕も、明け方は少し鼻がむずむずします。




水を飲む量も減ってきたので、




身体は秋冬に向けて準備を始めたのだと思います。




冷たいもの、エアコンで冷えた身体が朝晩の冷え込みで




何かの動作をきっかけに(くしゃみ、咳)筋肉の防御収縮を




引き起こして筋膜性腰痛を起こす方もいらっしゃいます。




ぎっくり腰が癖になっている方や腰痛持ちの方は、




寝る時は足元に毛布などをかけたり、




パジャマを長袖長パンツののものに帰るなどして




身体を冷やさないように気をつけてください。







『こうなるといいんだけどなー』




『たぶんそうなるはずだよね』




目の前に現れる現象から




これから起こることを予想する癖ありますよね。




悲観的な予想ばかりする場合もあるけれど、




僕は痛んだ人にかかわる仕事ですからついお客様のお身体について




『よくなるといいんだけど。』




『動くようになればいいんだけど』




『痛みがなくなるといいんだけど』




みたいにあらかじめよいシナリオを自分で書いてしまうみたいな




お客様のためにそう強く思ってしまう癖が長く抜けなかったです。




そういった想いが全くなければ




この仕事への適正を疑われてしまうかとも思いますが、




今はそれを強く祈り願うみたいなのは、




ちょっとだめな気がしています。




お客様がいい方に向かっていくことなんだからいいんじゃない




とも一見思えるのですが、




もちろん結果はよくなる方がいいに決まってるんですが、




僕がそう思って差し上げるより、




お客様自身がそうちゃんと思えるようになることを心がけて




特に療術の結果については




僕が勝手にシナリオを描かないようにしています。






もちろん、療術中に痛みがなくなったり




動きやすくなったりしてくれて、





そんなこと僕が気にしなくて済むのが一番いいのですが、





なかなか僕の腕も百発百中とまではまだまだなので、





人によっては、




「先生この痛みいつまで続くのかしら?」




「先生どのくらいでよくなるかしら?」




「先生、また来週来たらいいのかしら?」




といった




不確定要素を多分に含む質問をされる方もいらっしゃいます。




無責任な言い方かもしれませんが、




実は僕にも見立てがつかないことがほとんどだったりします。




終わる時に痛みが残っていても、




帰って数日経って痛みがなくなる方もいますし、




『痛みが残るようだったら来週来てください。』




とお願いしてそれきりの方も多いので、




そういう方は、痛みがなくなったのか、




痛みがあっても大丈夫なのか、




痛みが残っていて違うところへ行かれたのかわからないのです。




そのくらい身体ってダイナミックに、




瞬間瞬間で変化するものなんだと多くの方が気がつかずに




生きているといった方がいいかもしれません。







僕の左肩には違和感があるんですね。




開業して二年目くらいに、




ある突然首の付け根から左右の親指の先まで電気が走るような感覚




の痛みと手指(特に親指)がしびれました。




『数日たてば治るだろう』




そんな自分の安易な見立ては脆くも外れ、




今の状態は、苦しさや辛さはないものの、




左肩を回すとゴリっという音(クリック音)と




断続的な左親指のしびれが少しあります。





感じ始めて7年くらい経つと思います。




しびれは、朝洗面時立ってひげをそる時首を上に曲げる時と




たまに座っていると感じます。




まあ、自分の身体が壊れたことで、




なんとか自分を治そうとしていわゆるカリスマ、ゴッドハンドと言




われる方のセミナーを受けたりもしましたが、




ありがたいことにというかほとんどダメだったんだですよね。




結果がでなかったんですね。(笑)




おかげで縁あってようやく一年くらいして




今の操体法のお師匠様のところにたどり着けたんですね。




そしてなおしてもらえるつもり満々で行ったら、




これが全然なおしてくれない。(笑)




先生が僕の依頼心や依存心を見抜いておられたのか




どうかはわかりません。




「鏡みてー、右肩より左肩のほうがちょっとぼわーっと腫れてる



 みたいだねー。」




でさわさわーっと触れてくれるくらいでした。




そしてよくなるとも、悪くなるとも、なおるともなおらないとも




言ってくれないんです。





普通の患者さんなら怒るかもしれませんね。





でも僕が療術する人と知ってたからだと思います。





『あーそうか。誰かがなおしてくれるんじゃないんだよね。




 やっぱり自分のからだは自分でなおすんだよね。』





そんなスイッチが僕の身体に入った瞬間だったかもしれません。






それ以来、こうしてみたり、ああしてみたり




毎日いろいろ自分で自分の身体に触れて試してきました。




よくなったように思ったら、また痛くなったり、しびれたり、




クリック音が前からだったのが後ろからになったり、




お師匠様からポリ袋に入れた氷水で冷やすのがいいと聞いて




忘れてたのを思い出して肩に毎日当てて、しびれが和らいで、




いつのまにか腰や左足首に当てるようになりました。



(過去に何度もぎっくり腰をしたり、



 野球で捻挫をして古傷になってます。)



やっぱりそれでも、いいシナリオを書きたくなってしまうのは僕も




ただの人間です。




『今年の末には、来年には、今年の春には、誕生日までには・・・・』




予定を立てては、身体が思い通りになってくれない時には




やっぱりちょっと落ち込みますね。




それでもできることは、自分で自分の身体に触れて、動かして、




お風呂後に氷水で冷やしてそれを毎日続けています。




いつのまにか、七年が過ぎました。




たぶん病院に行けば、




40肩50肩と言われて湿布や痛み止めを処方されるでしょう。




自分のお客様がそうして自分のところにお見えになるのに、




自分が病院行っても結果は目にみえてますしね。




これでもお客様の40肩50肩と言われた症状の方は




けっこう速く結果だせてるんですけど。




自分の肩に7年以上かかってる。(笑)




だから僕、やっぱりカリスマ施術家でも、




ゴッドハンドでもありません。








そんなおかげかいつも





『ちょっとづつ、毎日やってみましょう。』





お客様にバカみたいに同じことを言い続けられる。





それでも





たまにいいシナリオを書きたくなっちゃう時もあるんですが、





よくよく考えると今49歳ですから、壊れたのが42歳。





身体に触れてお手入れしはじめて7年で、





それまでの42年は、自分の身体をお手入れ、





メンテナンスしようなんてまるきし考えてなかったですね。





学生時代からサラリーマン時代暴飲暴食。





好きなモノ食べてのんでました。





何にもしてなかったのが42年、





よく毎日黙って動いてくれてたんです。





ちょっとお手入れしはじめて7年。





その6倍の年月何事もなく僕を支えてくれてました。





この身体。





『明日、よくなればいいなー』





そんな勝手なシナリオ、僕に都合よすぎますよね。






それで今は、『長いこと放っておいてごめんなさい』





そんな気持ちで自分の身体に毎日触れて





動いてお手入れしています。





すると不思議ですが、多少痛くても、しびれても、動きづらくても





『ああーこれ自分の身体だよね。』みたいになんかちょっと





ありがたく、いとおしく感じられるようになってきました。





これも、僕がこの仕事をしているからかもしれません。





人によっては、「この首、取り換えてほしい」とか





「この痛みが無くなるなら、脚がなくてもいい」





なんて言われるお客様もいらっしゃいますから





本当に長年辛い痛みや動きづらさに悩まされている方にとっては





『ちょっとづつ、毎日お手入れやってみましょう。』




という僕のコトバはとても酷なコトバなのかもしれません。






でも僕のところに来る方の中には




よい方へのシナリオではなく逆に




「このままだと歩けなくなるかもしれないよ。」




とか




「通わないとまた元に戻ってしまうよ。」





みたいに、





悪い方へのシナリオを治療者側に勝手に書かれてしまって





長く症状に困っていた方も少なくありません。





「歩けなくなる」と





言われた方も数回で問題なく今は生活できてますし、





「通わないと」と




言われた方も半年一年に一度くらいで十分大丈夫です。





悪い方へシナリオを書かれたり、自分で書いてしまった時は




心が本当に縛られてしまうこともあるので本当に注意が必要だと




思います。






まあ、よい方へシナリオを書く分にはそんなにいけないことではな




いのかなと思うのですが、




僕は「過ぎたるは猶及ばざるが如し」を心がけて




「なんかしらんけどよくなった。」くらいがいいのかなと




シナリオ、ストーリを書くことには気をつけているのです。




なかなか人生は思い通りにはならないもの。




そんな心持ちでいたときに、すごく変化が出た時の喜びって




忘れらないですしね。やっていたことが継続できます。





奇跡みたいに変わることもあるけれどそんなことはたまに。




当たり前じゃなくてありがたいことにしておきたいですね。




いつもお読みいただいてありがとうございます。